「大型犬の子犬を迎えたけど、ちゃんとしつけられるか不安…」
そんな気持ちを抱えていませんか?
大型犬は成犬になると体格が大きく力も強いため、子犬のうちからのしつけがとても大切です。
とはいえ、初めて大型犬を飼う人にとって「何から始めればいいの?」「失敗したらどうしよう…」と戸惑うのも当然のこと。
この記事では、大型犬の子犬を迎えたばかりのあなたが、安心してしつけに取り組めるように、
- しつけの基本
- 注意すべきNG行動
- 将来を見据えた育て方のコツ
などを、初心者目線でわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば、あなたの愛犬との未来がもっと楽しみになるはずです。
初めて大型犬を迎えるあなたへ:子犬のしつけがカギを握る理由

大型犬の子犬を家に迎えると、その愛くるしい姿に思わず笑顔になってしまいますよね。
でも、体は小さくても「将来は30kg以上になる」と聞くと、「ちゃんとしつけられるのかな…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
大型犬のしつけは、子犬のうちから始めるのが鉄則です。
なぜなら、成犬になると体格も力も一気に増し、問題行動があっても制御が難しくなってしまうからです。
たとえば「甘噛み」や「飛びつき」は、子犬のうちは可愛いしぐさでも、大型犬になるとケガや事故の原因になることもあります。
また、大型犬はそのサイズゆえに、公共の場や近所でも目立ちやすく、「しつけがなっていない」と思われがち。
きちんとマナーを守れる子に育てることは、飼い主としての責任でもあります。
逆に言えば、子犬の時期に適切なタイミングと方法でしつけをするだけで、将来のトラブルは大きく減らせるのです。
この「しつけ」は、厳しく叱ることではなく、愛犬と信頼関係を築きながら、ルールを教えていくプロセス。
初めてで不安かもしれませんが、ポイントを押さえて少しずつ進めれば大丈夫。
この記事を通して、一緒に学んでいきましょう。
大型犬の子犬に向いている基本のしつけ5選

大型犬だからこそ、子犬のうちに覚えておきたい基本のしつけがあります。
今回ご紹介するのは、どんな犬種にも共通する5つの大切なしつけ。
日常の中で自然に取り入れながら、信頼関係を深める第一歩を踏み出してみましょう。
名前を呼んだら反応する(アイコンタクト)
すべてのしつけの土台は、「名前を呼ばれたら目を見る」こと。
これは、犬にとっての “人と心をつなぐサイン” になります。
遊びやごはんの前など、ワクワクしたタイミングで呼んで、目が合ったらとびきり褒めて!
💡コツ:
- ごほうびや笑顔をセットにして、「名前=いいことが起きる」と覚えてもらいましょう。
「おすわり」「まて」で落ち着きを覚える
大型犬は体が大きく力も強いため、興奮して飛びついたりすると危険なことも。
「おすわり」や「まて」は、感情のブレーキをかける魔法の言葉です。
来客時、車の前、信号待ち…あらゆる場面で役立つスキル。
子犬のうちから遊び感覚で始めるのが◎。
💡コツ:
- 落ち着いて座れたら、優しく撫でて声かけを。
- “できること” を増やすより、“褒められた経験” を積み重ねて。
クレートトレーニングで安心できる場所作り
クレートは「閉じ込める場所」ではなく、“犬にとってのマイルーム”。
慣れておくことで、旅行や通院、災害時にも安心して過ごせるようになります。
「ここに入ると落ち着く」「ひとりの時間も心地いい」――そんな感覚を育ててあげましょう。
💡コツ:
- クレートにおやつを置いて誘導 → 扉を少し閉めて → 出たら褒める。
- 少しずつステップアップして、無理なく慣れさせて。
トイレトレーニングは焦らず・怒らず
排泄量が多い大型犬は、トイレの失敗も一苦労。
でも、根気強く、怒らず、褒めて覚えさせるのがコツです。
失敗はあくまで “わからないだけ”。叱らず、成功したときに大げさなくらい褒めて!
💡コツ:
- 成功=パーティー!くらいの気持ちで褒める。
- 決まった時間、決まった場所を習慣化するのがポイント。
散歩中に引っ張らない練習をしよう
大型犬がリードを引っ張ると、飼い主の体が持っていかれることも。
そのため、“一緒に歩く感覚” を子犬のうちに教えることが大切です。
少し歩いて止まる → 横に来たら褒める → また歩く、というリズムを楽しく繰り返してみましょう。
💡コツ:
- 飼い主の歩調に合わせる練習を、おやつや声かけで楽しく導いて。
- 犬は飼い主とのアイコンタクトが大好き。目を合わせながら歩いてみて。
しつけは「成功体験の積み重ね」
「今日は名前を呼んだら振り返ってくれた」
「昨日はトイレを失敗しなかった」
それだけでも、大きな一歩です。
しつけは完璧を求めるものではなく、“わかり合う過程”。
小さな成功体験を重ねていけば、自然と大きな信頼へとつながっていきます。
焦らず、比べず、一歩ずつ。
その積み重ねが、あなたと愛犬を最強のコンビへと育てていくのです。
やってはいけないNGしつけ例と、“できた!”につながる正しいアプローチ

信頼を壊さず、愛犬と育むしつけのかたち
「ちゃんとしつけないと…」
そんな思いから始まる、がんばる毎日。
でも、うまくいかないのは「あなたが悪い」のではなく、「やり方が逆効果だっただけ」かもしれません。
特に大型犬は、見た目以上に繊細な心を持つ存在。
だからこそ、NGしつけを知り、正しい対応に置き換えるだけで、驚くほどスムーズに信頼関係が築けます。
ここでは、ありがちなNG例と、それに対する成功パターンをご紹介します。
【NG例1】叱りすぎる・大声で怒鳴る
NGシーン:
帰宅したらゴミ箱が荒らされていた!
思わず「なにやってんのよ!」と怒鳴る…。
→犬はその瞬間、何を怒られているのか分からず、ただ萎縮するだけ。
✅【成功対応】
帰宅→静かに片付ける→愛犬が落ち着いたタイミングで、
「ゴミ箱は触っちゃダメ」と静かに言い聞かせる。
🔸成功ポイント:
繰り返し練習を続けることで、『ノー』の意味を理解し、徐々にゴミ箱に近づかなくなった」
→ “現行犯”でなくても冷静に伝え続けると、犬は学びます。
【NG例2】体罰を使う
NGシーン:
リードを引っ張られた勢いで、カッとなって強く引き返す。
→犬は散歩=イヤな時間と学習し、さらに引っ張る・逃げるように。
✅【成功対応】
引っ張った瞬間に「止まって立ち止まり、目を合わせる」を毎回繰り返す。
引っ張らずに歩いた時には「いい子だね」と声かけ。
🔸成功ポイント:
1週間後、リードが張らずに歩ける時間が明らかに増えた!
→ “叱る”より“伝えて待つ”。犬は変わります。
【NG例3】指示がバラバラ
NGシーン:
家族でソファのOK/NGがバラバラ。ある日突然「ダメでしょ!」と叱られる。
→犬は何が正解か分からず混乱し、落ち着きがなくなる。
✅【成功対応】
家族で「ソファはNG」「その代わり専用クッションを用意」とルールを共有。
乗ろうとしたら「マットにおいで」とやさしく誘導。
🔸成功ポイント:
だんだんと、自分からマットに行って座るように!
→ ルールは“統一”するだけで、犬の安心感が増します。
【NG例4】ご褒美の与えすぎ
NGシーン:
「おすわり」→おやつ。「まて」→おやつ。「よし」→おやつ。
→犬は「ご褒美がないと動かない」状態に。
✅【成功対応】
最初はおやつ、その後は「よしよし」「笑顔」で褒めるだけに少しずつ切り替え。
たまに“サプライズ”でおやつを。
🔸成功ポイント:
だんだんと、おやつがなくてもアイコンタクトで指示に従うように!
→ “褒める”が習慣になると、行動そのものが報われるようになります。
【NG例5】感情的に接してしまう
NGシーン:
いたずら続きにイライラが爆発。「もう知らない!」と突き放してしまう。
→犬は不安と緊張を感じ、問題行動がエスカレートすることも。
✅【成功対応】
深呼吸→犬と距離を取りながら、目を見て一言「ダメだよ」だけ伝える。
落ち着いてから、一緒に遊んで気持ちをリセット。
🔸成功ポイント:
犬も穏やかに接してくるようになり、いたずらの頻度が減った!
→ 飼い主の“冷静さ”が、犬の心を落ち着かせるのです。
まとめ:「できた!」は、ほんの少しの気づきから生まれる
どんなに優しい人でも、完璧なしつけはできません。
でも、“なにがダメか”を知って、“どうすればいいか”を少しずつ変えていけば、
ちゃんと犬は応えてくれます。
あなたが愛犬を信じることで、愛犬もあなたを信じてくれる。
そんな“信頼のしつけ”、今日から一歩ずつ始めてみませんか?
その子の一生が変わる4ヶ月。子犬の“社会化期”にしておきたい5つの体験と3つの約束

生後3週間から4ヶ月。
この愛らしい時期には、一生を左右する「ゴールデンタイム」があることをご存知ですか?
これは「社会化期」と呼ばれ、犬が人間社会で安心して生きていくための“基礎”をつくる大切な期間。
今しかできない5つの経験と、伝えておきたい3つのルール──
愛犬との幸せな未来を育てる、小さなステップをご紹介します。
社会化ってなに?
「社会化」とは、簡単にいえば“この世界は怖くない”と教えるプロセスです。
人間やほかの犬、音やにおい、乗り物、触られること…。
こうした“日常の刺激”に慣れていないと、犬は怯えたり、吠えたり、攻撃的になったりしてしまいます。
でも大丈夫。
社会化期にポジティブな体験を積んでいけば、安心して生きられる土台をつくることができます。
社会化期に経験させたい5つのこと
この時期に大切なのは、「できるだけ多くの“初めて”を、楽しい記憶にすること」。
下の5つを意識して、ゆっくり・ていねいに慣れさせてあげましょう。
いろんな人と会う
大人や子ども、帽子をかぶった人、マスク姿の人、杖をついたお年寄り…。
見た目や声のトーンが違う人たちと出会うことで、子犬は「人間っていろんなタイプがいるんだな。でもみんな優しいんだな」と感じるようになります。
この時期にたくさんの人とポジティブな交流を重ねることで、人に対する警戒心が減り、将来の来客や動物病院でも落ち着いて過ごせる子になります。
笑顔や優しい声で接してもらいながら、子犬の「人好き」を育てていきましょう。
他の犬や動物とふれあう
犬同士のあいさつの仕方や、遊び方、距離のとり方を学ぶのもこの時期。
ドッグランやお散歩コースなどで、他の犬や猫、場合によっては鳥や小動物を目にする機会を持たせましょう。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、少しずつ「どう接すればいいか」を学び、社交的な性格に育っていきます。
他の子とじゃれ合う楽しさや、無理せず離れる選択肢もあることを教えてあげると、安心して生きられる力になりますよ。
音やにおい、乗り物に触れる
玄関のチャイム、掃除機の音、車のエンジン音、駅のアナウンス、電車やバスの振動…。
人間社会には、犬にとって初めての刺激がたくさんあります。
驚いて怖がる前に、「あ、これ大丈夫なんだ」と思える経験をしておくことで、音に敏感な子になりにくくなります。
特に雷や花火など、突発的な音にも耐性がつきやすくなります。
においも同じ。
たとえば工事現場や人混み、飲食店の前など、五感を使って世界を知るチャンスです。
体のあちこちに触れられる
耳をめくったり、足の裏をさわったり、口の中を見たり、お腹を撫でたり…。
体のいろんな場所にやさしく触れられることに慣れておくと、将来のケアがぐんと楽になります。
シャンプー、ブラッシング、爪切り、歯みがき、病院での診察…。
どれも子犬の健康に欠かせないことばかり。
でも、慣れていないと「こわい!」と感じてしまいます。
普段からスキンシップの中で自然と触れる習慣をつくって、「触られるって気持ちいい!」と思わせてあげましょう。
いろんな場所を歩く
草の感触、アスファルトの硬さ、砂利道のザラザラ、室内のフローリング…。
いろんな足場を歩いてみることで、足の裏から「世界の広さと多様さ」を学びます。
家の中だけでは感じられない風や光、音や匂いも、外に出てこそ味わえるもの。
短時間でもいいので、毎日少しずつ違う場所を散歩してみましょう。
「どこに行っても怖くない」「どこにいても安心していられる」
──そんな芯のある落ち着いた子に育っていきます。
社会化期については、下記のページでも詳しく書いていますのでぜひ参考にしてください。
子犬に教えておきたい3つのルール(ふくらませたバージョン)
していいこと/ダメなことを明確に
子犬にとって、なにがOKでなにがダメなのかは、教えてもらわなければわかりません。
たとえばテーブルに前足をかけたら、その場ですぐに「ダメ」と伝え、静かに下ろしてあげる。
吠えたときには無視をして、吠えやめたタイミングで注目する。
このように「やったことの結果」をすぐに伝えることで、子犬はルールを理解しやすくなります。
あいまいな態度をとらないこと、一貫性を持って対応することがとても大切。
混乱せずに育つための、やさしくてブレないガイドラインです。
家族みんなでルールを統一する
誰かひとりが「まぁ今日はいいか」と甘やかしてしまうと、子犬は混乱してしまいます。
「昨日はダメって言われたけど、今日はいいの?」と感じると、ルールがあいまいになり、落ち着きにくい性格になってしまうことも。
だからこそ、家族全員で「うちのルール」を決めて、どんな場面でも同じ対応を心がけましょう。
もちろん、ルールの中にも「やさしさ」と「愛情」を忘れずに。
みんなが安心して過ごせる、心地よい暮らしの土台になります。
できたら、すぐに褒める!
「いい子!」と褒められる瞬間こそ、子犬にとって最高のごほうび。
ルールを守れた時や、おとなしく待てた時など、小さな成功を見逃さずにその場でしっかり褒めてあげましょう。
笑顔でなでてあげたり、声を弾ませて喜んだりすることで、「いまの行動が正解だったんだ!」と伝わります。
この積み重ねが、自信を育て、やる気を引き出します。
「褒めて育てる」ことが、愛犬との信頼関係をぐっと深めてくれますよ。
社会化とルールづくりは、「しつけの基礎体力」とも言えます。
子犬のうちにどれだけ良い経験を積めるかが、その後の犬生を大きく左右します。
あなたの手で、安心して暮らせる土台を築いてあげましょう。
将来の安心につながる「今」のしつけ──あなたにもできる!

大型犬のしつけ、と聞くと「難しそう」「力がいるのでは?」と構えてしまう方も多いかもしれません。
でも実は、しつけで一番大切なのは「力」ではなく「信頼関係」です。
子犬のうちから、日々の生活の中でコツコツとしつけを積み重ねていけば、成犬になったとき、あなたの声ひとつで落ち着ける子に育ちます。
将来こんな姿を想像してみてください
- 公園で他の犬と仲良く遊べる大型犬
- 子どもや高齢者にも優しく接する穏やかな性格
- 飼い主の指示にしっかり従うスマートな立ち振る舞い
そんな未来は、「今この瞬間のしつけ」が作っていくのです。
あなたにもできる理由
しつけに特別なスキルや経験は必要ありません。
必要なのは、以下の3つだけです。
- 毎日少しずつ続けること
- 褒めて伸ばす姿勢
- 愛犬を信じる心
うまくいかない日もあるかもしれません。
けれど、それもすべて「絆を深めるプロセス」です。
しつけは、「コントロール」ではなく「コミュニケーション」。
あなたが愛犬に寄り添い、一歩ずつ関係を築いていくことで、
いつか「この子にしてよかった」「気持ちが通じ合った!」と心から思える日がきっと来ます。
だからこそ、今がスタートライン。
安心できる未来のために、今日から一緒に歩き出しましょう。
まとめ

大型犬の子犬をしつけるというのは、大変そうに見えて実は「信頼を築く第一歩」。
しつけを通してお互いの理解が深まることで、犬も飼い主もぐっと暮らしやすくなります。
今回ご紹介した内容をもう一度おさらいしましょう。
- 大型犬は子犬のうちからのしつけがとても重要
- 基本のしつけ(おすわり・まて・トイレなど)を繰り返し丁寧に
- NGなしつけ行動は避け、愛情と一貫性を持つことが大切
- 社会化期を逃さず、多様な経験を積ませてあげよう
- 将来の安心のためには、今この瞬間の積み重ねがカギ
「自分にできるかな…」と不安だった気持ちも、この記事を読んだ今は少し安心に変わったのではないでしょうか。
あなたと相棒の未来のために、今できることから始めてみませんか?
子犬のしつけや暮らしに役立つ情報を、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ぜひチェックして、愛犬との毎日をもっと充実させましょう!
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🐾 「将来も安心できるしつけ」を、今日から一歩ずつ。